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経験なしでの洋酒卸売業免許申請
2023年02月10日(金)

洋酒卸売業免許の通達による経験要件

申請者(申請者が法人の場合はその役員)及び申請販売場の支配人が次に掲げる経歴を有する者で、酒類に関する知識及び記帳能力等、酒類の小売業を 経営するに十分な知識及び能力を有し、独立して営業ができるものと認められる場合は、原則として、この要件を満たすものとして取り扱うこととしています。

1.免許を受けようとする酒類の製造業の業務経験3年以上

2.免許を受けようとする酒類販売業(薬用酒だけの販売業を除く。)業務経験3年以上

3.調味食品等の販売業の業務経営経験3年以上

4.酒類業団体の役職員として相当期間継続して勤務した者

5.酒類の製造業経営者として直接業務に従事した者等で酒類に関する事業及び酒類業界の実情に十分精通していると認められる者

6.酒類の販売業経営者として直接業務に従事した者等で酒類に関する事業及び酒類業界の実情に十分精通していると認められる者

このように例示規定されており、なかなか新規参入するのは難しいと思われます。
しかし、この規程は経営基礎要件の一部であくまで例示の規定
見方を変えて判断すれば、税務署との交渉の余地はあるかと思います。

実際、当事務所で申請させていただいたケースでも上記の経験なしで洋酒卸売業免許の交付していただいたことも多数あります。

経験なしで洋酒卸売業免許交付事例

・今まで卸売主体で長年経営をしてきて、その実績もあきらかな場合

・売上高がかなり多く、法令遵守もきちんと行われている場合

・今までもお酒以外で年齢確認が必須の商品を販売してきた場合

・お酒よりも管理が厳しい商品(薬品等)の販売経営経験がある場合

・フランチャイズなど売先が確定しており、本部のサポート、マニュアルが充実している場合など
※これらのケースにあてはまるからといっても必ずしも洋酒卸売業免許が交付されるとは限りません。

これら以外にも全国での交付事例は多数ありますが、酒類販売経験がないからといってあきらめず、その他で経営能力の高さ、法令遵守が確実にできるかどうかを示すことができれば可能性はゼロではありません。
ただ、酒類販売についての知識は必ず必要ですから、役員の方が酒類販売管理者研修を受講することは必要です。

税務署の担当酒類指導官に交渉し、申請をすることは容易ではありませんが、経験がないからという理由だけで洋酒卸売業免許をあきらめた方や洋酒卸売業免許を取得するために酒類小売業免許を取得された方、ぜひ一度当事務所へお問い合わせください。

著者情報
行政書士 那須隆行
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2009年1月行政書士事務所開業 ミライ行政書士法人代表。
行政書士業務の中でも専門的に 酒類販売業免許申請を代行して います。
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