酒販情報
3-1. ビール製造免許 vs 発泡酒製造免許 詳細比較表
クラフトビール参入にあたって検討すべき2つの免許要件の違いを一覧表にまとめました。
| 比較項目 | ビール製造免許 | 発泡酒製造免許 |
|---|---|---|
| 年間最低製造数量 | 60キロリットル(60,000L) ※350ml缶で約17万本/年 |
6キロリットル(6,000L) ※350ml缶で約1.7万本/年 |
| 麦芽使用比率 | 50%以上が必須 | 制限なし(50%以上・未満のどちらも可) |
| 使用できる副原料 | 法令で定められた特定物品のみ(麦、ホップ、米、コーン、果汁等)かつ麦芽重量の5%以内 | 原則自由(ハーブ、スパイス、フルーツ、ココア、お茶、昆布なども使用可能) |
| 初期設備投資の規模 | 数千万円〜数億円(大型タンク・自動充填ライン必須) | 約1,000万円〜3,000万円(店舗併設型・小型タンクで可能) |
| 代表的な事業モデル | 中・大規模醸造所、全国流通を目指すメーカー | マイクロブルワリー、ブループラグ、地域密着型工房 |
| 登録免許税 | 15万円(1製造場・1品目につき) | 15万円(1製造場・1品目につき) |
3-2. 酒税法第10条が定める共通の「5大免許要件」の深層解析
ビール・発泡酒のどちらの免許を申請する場合であっても、酒税法第10条に規定された以下の5つの拒否要件(5大免許要件)をすべてクリアしなければなりません。
1. 人的要件(酒税法第10条第1号〜第8号)
申請者(法人の場合は全役員および支配人)の守法性と適格性が問われます。
過去に酒類製造免許や販売免許の取消処分を受けた者(3年未満)、2年以内に国税・地方税の滞納処分を受けた者は不許可となります。
また、拘禁刑以上の刑に処せられた者、または酒税法・風適法・未成年者飲酒禁止法・傷害罪等で罰金刑を受けた者は、その執行終了後3年間を経過していなければ申請できません。
2. 場所的要件(酒税法第10条第9号)
製造場が税務管理・取締り上不適当でないことが求められます。
特にブループラグ(飲食店併設型)の場合、飲食店(飲用スペース)や他店舗の区画と製造場が、壁や鍵付きの扉によって物理的に明確に区画割りされていなければなりません。
代金決済や原材料・製品管理が独立していることを平面図やレイアウト図で示し、実地写真が必要となる場合もあります。
3. 経営基礎要件(酒税法第10条第10号)
事業を継続し、酒税を遅滞なく納付できる財務健全性が厳しく審査されます。
法人の直近決算において**「債務超過(繰越損失が資本等の額を上回る状態)」でないこと**と**直近3事業年度のすべてで資本等の額の20%を超える欠損が生じていないこと**が必須基準です。
※簡単に言うと、直近の貸借対照表純資産の部がマイナスでないこと、直近3年間で1期でも黒字があることになります。
また、設備工事費や初期運転資金を賄う十分な自己資金(預金残高証明書)や確実な融資証明書を提示する必要があります。
4. 需給調整要件(酒税法第10条第11号)
酒税の保全上、酒類の需給の均衡を維持するために免許付与が不適当と認められる場合に該当しないことが求められます。
クラフトビール分野においては地域的過当競争の防止や適正な流通秩序の維持が審査対象となります。
基本的には事前に確認を行うことになります。発泡酒であれば問題なく申請を進めていけます。
5. 技術・設備要件(酒税法第10条第12号)
安全で一定品質の酒類を醸造できる「技術的能力」と「設備」を備えている必要があります。
醸造責任者(ヘッドブルワー)の実務経験(他ブルワーでの実務経歴書)を証明しなければなりません。
また、糖化槽、仕込みタンク、発酵タンク、貯蔵設備、冷却装置、洗浄・充填設備が一式揃っていることのほか、建築基準法(用途地域)、下水道法、水質汚濁防止法(特定施設届出)、食品衛生法(保健所の営業許可)等の環境法令に適合していることが必須となります 。
3-3. 免許取得までの実務スケジュール・標準審査期間・登録免許税
クラフトビール醸造所の立ち上げには、事業構想から実際の初仕込み・販売開始まで6ヶ月〜1年以上の期間を要します。
| フェーズ | 主な実務・手続き内容 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| STEP 1:構想・物件選定 | 事業計画策定、物件選定、ブルワー(技術者)の確保、用途地域確認 | 1〜3ヶ月 |
| STEP 2:事前相談・協議 | 税務署(酒類指導官)への事前相談、保健所・環境部署との図面協議 | 1〜2ヶ月 |
| STEP 3:工事・書類作成 | 醸造設備の施工・搬入、水質検査、申請書類の作成 | 1〜2ヶ月 |
| STEP 4:正式申請・審査 | 税務署へ正式申請、書類審理、現地調査(実地検査)受け入れ | 約2〜4ヶ月 |
| STEP 5:交付・営業開始 | 免許通知受領、登録免許税(15万円)納付、保健所酒類製造業許可取得、仕込み開始 | 通知後すぐ(製造免許通知日に同時に支払うことが多いです。) |
※正式申請後の税務署の標準処理期間は2〜4ヶ月ですが、不備の修正や事前協議を含めると全体で半年〜1年の準備を見込むのが一般的です。
ミライ行政書士法人が選ばれる3つの強み
- 最適な免許区分(発泡酒vsビール)の提案と財務立証
貴社の製造計画・想定レシピ・予算規模をヒアリングし、最も確実かつスピーディーに取得できる免許戦略を構築。債務超過や欠損要件のリスク診断も事前に行います。 - 行政機関(税務署・保健所・自治体)との交渉代行
複雑な図面チェックや特定施設届出(水質汚濁防止法)、食品衛生法の酒類製造業許可など、各行政機関との事前折衝をすべて代行します。 - 事業開始まで伴走するワンストップ体制
書類作成から現地実地検査の立ち合い、免許交付後の登録免許税納付手続まで、事業者が醸造準備に専念できるよう一貫サポートいたします。
ご相談から醸造開始までの流れ(4ステップ)
STEP 1. 無料初回相談・事業構想のヒアリング
Webフォームまたはお電話よりお気軽にお問い合わせください。参入希望時期、醸造予定量、物件の状況をお伺いし、要件クリアの可能性と最適な手続き方針をご案内します。
STEP 2. 現地確認・関係機関(税務署・保健所)との事前協議
物件の図面や醸造設備仕様書を基に、管轄税務署の酒類指導官および保健所・環境部署と事前協議を実施。人的・財務的要件の精査を行います。
STEP 3. 申請書類の作成・提出&現地実地検査対応
事業計画書・収支見積書・製造工程表など申請書類を作成し税務署へ提出。設備設置完了後、税務署・保健所の現地立ち入り検査に対応します。
STEP 4. 免許交付・登録免許税納付・念願の醸造スタート
審査通過後、免許通知書を受領し登録免許税(15万円)を納付。保健所の製造業許可とあわせて、いよいよオリジナルクラフトビールの醸造が開始できます!
クラフトビール(発泡酒・ビール)製造免許の取得は
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